201506/25

ドラム

ドラムセットの機材紹介 フロアタム・バスドラ編

~フロアタム・バスドラ編~



前回、ドラムセットの中心的存在なスネアドラム、メロディックにドラムを飾るタムタムについてご紹介しました。
ドラムセットの機材紹介 スネア編①
ドラムセットの機材紹介 スネア編②
ドラムセットの機材紹介 タムタム編


今回は残り2点、いわゆる重たい太鼓に分類されるフロアタムとバスドラムについてご紹介します。

フロアタム



タムタムよりも低い音を担当するのがフロアタムです。
タムタムとともにメロディックなフレーズ作りにかかせない楽器です。
タムタムはバスドラに取り付けた専用ホルダーやスタンドに取り付けるのに対し、フロアタムは鉄製の三本の脚で床に置きます。
それだけの違いですが、同じサイズのタムとフロアタムを叩き比べると音質が異なっているのがわかります。
フロアタムのほうが重く引き締まっています。
フロアタムもタムタムもシェルの材質や製法は全て共通しており、異なるのは設置方法とフロアタムの胴がやや長いことで、これがフロアタム特有の重厚な低音を作り出しています。
サイズは14インチ、16インチが最もよく使われています。15インチや18インチもありますが、一般的にはあまり使われていないようです。

バンド練習ができる名古屋音楽スタジオ リフレクトスタジオのリハーサルスタジオでは、常設ドラムセットのフロアタムは16インチで統一されていますが、無料貸し出しレンタル機材に14インチのフロアもあるので、是非一度お試しください。

おそらく、この約100年のドラムの歴史の中で、一番変化の少なかったのがフロアタムといえます。
筒状の胴の上下にヘッドを取り付け、三本脚で床に置きます。それがずっと今日まで作られてきました。
シンプルといえばあまりにシンプルな楽器ともいえます。
そんなフロアタムも良く見れば進化の跡が見て取れるところがあります。それは三本の脚を留めるホルダー部分です。

古い楽器ではホルダーの構造が華奢なため、演奏中に振動でネジがゆるみ、楽器が傾いてしまうという笑えないアクシデントが頻繁に起こります。
このホルダーの機能性が抜群に良かったのは、アメリカのメーカー『ロジャース』です。
脚棒をダイキャストパースでがっちりと押さえて固定しているので、たとえフロアタムに腰かけてもビクともしませんでした。
そんな斬新なパーツを先駆けて開発したロジャースのアイディアは、いまや世界中のメーカーに受け継がれています。
また、日本のPEARLやYAMAHAは、脚棒の先端(床と接触する部分)に装着するゴムパーツに独自のアイディアを導入し、楽器の振動が床へ逃げないように工夫を凝らしました。このような細かいアイディアは、世界に多くあるドラムメーカーの中でも、日本メーカーならではのすぐれた発想です。

名古屋音楽スタジオ リフレクトスタジオでは、このゴム部分に更に、振動パッドを装着する事で一層、振動を床に伝えず、本来の太鼓の鳴りが素直に響くようにカスタマイズされています。

名古屋でバンド練習するなら是非リフレクトスタジオをよろしくお願いします。


バスドラム



ドラムセットの中で最も低い音域を担当し、リズムの土台になるビートを作り出すのがバスドラムです。

単純な構造の楽器だが、抜けがいい胴鳴りする重低音を作るには、チューニングを調整したり、ミュートの分量を加減したり、ヘッドを換えてみたり、シェルの内部に重りを入れたりなど、さまざまな工夫が凝らされます。
そういう意味では最も音作りが難しい楽器ともいえます。加えて、バスドラムには高い安定性も求められ、この楽器はペダルを取り付け、ときに激しく演奏するために安定感が悪いと滑り出してしまいます。とりわけ昔の楽器はそういうことは多かったようです。

多分、ドラマーなら一度は経験のある、演奏中にズリズリと前に滑っていくバスドラムを片手で引き戻しては演奏を続けるという曲芸のような演奏場面。今のバスドラムにはそういったトラブルは少なくなりました。
なぜならバスドラムのボディーに装着されている脚部の強度や、床への食いつきが格段に向上したからだが、まだ未だ現在も、バスドラの前に石ブロック等をおいて、滑らないような工夫をする光景は良く目にします。
それほど、時にとてつもない力(蹴り)が加わる楽器です。

安定性に加えて、耐久性もバスドラムに不可欠な要素です。
バスドラムにはタムタムやタムホルダーといった重量のあるパーツが取り付けられるため、シェルにはかなりの負担がかかります。
これに耐えられる頑丈なボディーかどうかが最も問われるところです。

最後にサイズについて


どのサイズのバスドラムを選ぶかはドラマーによって大きな問題です。
小編成のジャズバンドで使うのなら18インチの小さなバスドラムが使いやすいが、フルバンドで使う場合は、20インチにした方が無難です。
これなら管楽器群が出す炸裂音のなかでも埋もれにくいし、ベースとともにバンドの低音部をしっかり支えられます。
ロックを中心に演奏するのなら、22インチのバスドラムが最もスタンダード視されています。
22インチのバスドラムには20インチには出せない重厚な低温をもっています。
どっしりしたバスドラムサウンドがほしいロックにとってはうってつけですが、この大きさになると持ち運びが大変で、車に載せるにしても4ドア、セダンだと一苦労です。
よいしょと持ち上げ、ぶつけないようにそーっと入れたつもりなのに、思い切りドアにこすってしまった等といったアクシデントが日常茶飯事に起きます。

愛用ドラムにバスドラムを加えるドラマーは持ち運びも考慮しなければならないのです。

名古屋音楽スタジオ リフレクトスタジオのようなリハーサル練習のように、常設されるようなドラムセットはやはり、22インチのバスドラムが最も最適といえます。

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