TAMA(タマ)、ムラヤマ、グレイシードラムセットの紹介

201507/14

ドラム

TAMA(タマ)、ムラヤマ、グレイシードラムセットの紹介

今回もドラムセットをメーカー別でご紹介します。

前回のコラムではパール、ヤマハのドラム・セットについて書かせて頂きました。

ドラムセットの機材紹介　メーカー別紹介編

それに引き続き、今回も日本で人気のドラム・メーカーについて書いていきたいと思います！

TAMA　ドラム

まずは、愛知県が誇るTAMAのドラムについて。

国内販売に先駆けて星野楽器のブランド名「スター」で輸出を開始し、のちに国内向けに立ち上げたブランドが「TAMA」でした。
ちなみにこのTAMAいう名前は社長である星野氏のお婆様の名前からいただいたそうです。
参考：ドラムチューニングの基礎知識

デザイン性よりも、ごつく存在感のある豪快な音が持ち味となっていて、
そんなイメージからTAMAはフュージョンやジャズドラマーよりも、ハードロックやメタルロックのドラマー向けに特化しているような印象がありますが、ジャズドラマーのエルビン・ジョーンズやビリー・コブハムを抱えたことや、1980年代後期にはスター・クラシックのプロトタイプを開発していたこともあるので、このメーカーは広い音楽ジャンルの様々なドラマーをターゲットにしていたのがわかります。
よく鳴るドラム、というイメージは間違いないでしょう！
リフレクトスタジオ新栄店でも、TAMAのドラム・セットが常設されていますので、是非一度お試しください！

そしてそのTAMAの営業マンとして働いていた島野一郎氏が立ち上げたのが「ビヨンド・シマノ」
小さなメーカーですが、大手メーカーにはないユニークな製品が多く、中でもシェルの内部にスティック状の丸棒を十字に渡し、シェル内部の音の伝達性を向上させたスネアはほかに類を見ません。
ヴィンテージ風の塗装や、カバーリングのスネアを主力に独自の製品を展開し、マニアックなファンからの支持が高いです。
ちなみに島野氏は、もうひとつのドラム・メーカー、メイペックスジャパンの社長も務める敏腕家です！
参考：ドラムセットの機材紹介スネア編①

ムラヤマ　ドラム

続いてムラヤマというメーカーをご存知でしょうか？
1960年代、日本の若者たちの間でバンドブームが起きだした頃、プロや学生にも人気があった国産のドラム・メーカーです。
ボディーにライオンのマークが入ったあのドラムですね！
国産ドラムの売れ行きが伸び始めたころとはいえ、ドラム・セットはまだまだ高価なもので、シンバルを除いたセットでも5万円ほど。
当時の価格なので、現在なら40万円ほどの価値と言っても過言ではありません。
東京の下町の工場で作られていたムラヤマ・ドラムのシェルは、おそらく建材用の合板だったと思われますが、叩いてみると今のドラムにはないあたたかくてやわらかい音が出るのだそうです。
そしてこのライオンマークは金属のプレートをライオンの形に打ち抜いてシェルに取り付けられたものだったのですが、こちらもその時代ならではの独特な風格がありますね。
ものづくりに対する日本の職人の誇り、こだわりが詰まったドラムですね！

グレイシー　ドラム

お次はグレイシーというメーカーについて。
「グレッチ」のドラムは有名ですが、こちらは「グレイシー」というれっきとした日本のドラム・メーカーです。
名前が似ているので間違えやすいですね！

グレイシーはヤマモト・ドラムのブランド名で、高級モデルも作られましたが、どちらかといえば普及モデルを量産したメーカーという印象の方も多いでしょう。
少年漫画の裏表紙にある通販の広告ページで紹介されていたこともあり、ターゲット層が若かったのかもしれませんね！
楽器店でももちろん販売されていて、オレンジ・スパークルやシルバー・スパークルといった派手なカバーリングを施した外観に若きドラマーたちは釘付けだったそうです。
そんな魅力的なドラム・セットでも、販売価格はほかのメーカーよりも少しお安め。
シェルはおそらく、建材用のラワン・べニアを成形したものと思われます。
スリンガーランド風の内曲げ形状のダイキャスト・フープが採用されていて、タイトに音を引き締めています。
参考：ドラムセットの機材紹介タムタム編

今回はここまでにしたいと思います！
次回は海外のドラム・メーカーについて書いていきたいと思います！
続いてはドラムセットの機材紹介　メーカー別紹介編③