グレッチ、プレミア、ソナードラムセットの魅力

201507/18

ドラム

前回、前々回に引き続き、ドラムセットをメーカー別でご紹介します。

今までは、パール、ヤマハ、TAMA、グレイシー、ムラヤマのドラム・セットについて書かせて頂きました。

ドラムセットの機材紹介　メーカー別紹介編
 ドラムセットの機材紹介　メーカー別紹介編②

前回、前々回と日本のドラム・メーカーについて書かせて頂きましたが、今回は世界のドラム・メーカーについて書いていきたいと思います！

グレッチ　ドラム

皆さんグレッチのドラムを叩いたことがありますか？
1950年代にありとあらゆるジャズ・ドラマーに愛用されていました。
当時のアメリカは、黒人ドラマーも白人ドラマーも、東海岸でも西海岸でも、みんなグレッチを使っていたなんて言われるほど絶大な人気を誇るメーカーです。

モダンジャズといえばグレッチ！と、思い浮かべてしまう方も多いのではないでしょうか？
個体差が激しく、気難しいイメージもありますが日本でもグレッチ愛好家は多いです！
使い込むほどに良い音に育っていくところがまた魅力なのかもしれません。

プレミア　ドラム

続いてプレミア。
イギリスを代表するメーカーで、ドラム・セットのみならずコンサート用パーカッションや、マーチング・ドラムなどさまざまな打楽器を製作する総合打楽器メーカーです。
このプレミアの輸入代理店になった東京浅草のコマキ楽器が初めてドラム・セットを輸入したのは1980年代でした。
当時プレミアのドラムは珍しく、「ついにベールを脱いだ、英国の逸品」というキャッチフレーズで大々的に試奏会まで開かれたそうです。
ラグやホルダー・パーツのデザインは、イギリスのメーカーだけあってエレガントで、バーチ材シェルから出る音はあたたかみのある上品な音色だと言われています。
プレミアのドラムはジャズ・ドラマーのフィリー・ジョー・ジョーンズやルイ・ヘイズが使用していたことでも有名ですが、イギリスのロックバンド、ザ・フーのドラマーであるキース・ジョン・ムーンが使用していたことで更に広い世界に名を知らしめました。
参考：ドラムセット　お手入れ編

ソナー　ドラム

お次はソナーのドラムについて。
ソナーは、高い技能を持つドイツの職人が技術の枠を尽くして製品を作るメーカーとして知られています。
ソナーもプレミア同様、ドラムのみならずクラシック系パーカッションを含めた総合打楽器メーカーです。
日本では教育楽器の輸入も行われているそうです。
この場合はドイツ語読みの「ゾノール」という社名で呼ばれます。
モダンジャズカルテットのレコードなど持っている方なら、ドラマーのコニー・ケイのドラム・ヘッドにマレットをあしらったロゴマーク「SONOR」を見たことがあるかもしれませんね！
1980年代のバブル全盛期、総額で200万円もするドラム・セットがソナーから発売されたことがありました。
金属部分はすべて金メッキが施された高級品で、購入した人へ飛行機でドイツのソナー本社にご招待なんて贅沢なおまけもついていたそうです！
一体何人が買ったのでしょう。気になりますね！
参考：ドラム奏法の基礎知識

最後になりますがファイブスというメーカーについてです。
釣竿などに使われるファイバー・グラスをシェルの素材に用いたドラム・メーカーで、1970年代に設立されました。
その立ち上げには、アメリカの音楽専門学校バークリー音楽院の講師をしていたアラン・ドーソンが参加しており、現役ドラマーならではのアイデアを製品に生かしました。
演奏中にスネアスイッチをオンにしても、ガチャンと音を立てない独自のアイデアや、樹脂製ポール・クランプを採用した角度調整がしやすいタム・ホルダー、滑りにくい構造のバスドラム・レッグなど、プロドラマーの意見が製品に取り入れられています。
シェルのファイバー・グラスは耐久性に優れていて、なおかつ湿度の影響も受けず硬質で太い音を作り出します。

リフレクトスタジオには日々たくさんのドラマーの方がいらっしゃいます。
あのメーカーはここがいい！このメーカーはこうだ！なんて話をしに是非いらしてください。
きっと楽しい時間が過ごせますよ！