ギターアンプの機材紹介　Marshall　JVM210H編

201509/20

ギター

今回はギターアンプ、Marshall　JVM210Hについてご紹介します

MarshallJVM210H

伝統と革新性を同居させ扱いやすさも秀逸な次世代マーシャル代表機

JCM2000シリーズをさらに進化させ、マーシャルの新たな主力モデルとして07年に誕生したのがJVMシリーズだ。Jは創業者であるジム・マーシャルのファースト・ネームに由来し、VMは“ビンテージ＆モダン”を意味しており、ロックの歴史に大きな役割を果たした王道のマーシャル・サウンドを受け継ぎながら、現代のギタリストが求める最先端の機能性も備えたモデルとして開発された。4つの完全独立チャンネルに各3つのモードが内蔵され、圧倒的な多機能を誇るJVM4シリーズが注目を集めたが、JVM2シリーズは独立2チャンネルのプリアンプにそれぞれ3つのモードを備え、計6つのサウンドを厳選し、シンプルな操作性により使いやすさが向上し、リハーサル・スタジオでは、このJVM2シリーズが設備されていることが多いようだ。JVM210Hは出力100Wのヘッド・タイプで、12インチ×4スピーカーキャビネットの1960との組み合わせにより、マーシャルのトレードマークとなっている重厚なサウンドを創り出す。サウンド・バリエーションの幅だけでなく、フット・スイッチによる切り替えも最先端の機能性を備え、高品位なデジタル・リバーブやMIDI制御機能まで搭載し、それまでのマーシャル・サウンドに満足できなかったり、音作りが苦手だったギタリストにも新鮮な魅力を感じさせるポテンシャルを備えた新世代のモデルだ。

機能について

JVM210HはEQも含めた完全独立2チャンネル仕様のプリアンプという、現在ではシンプルとも思えるスペックだが、さまざまなジャンルのギタリストに対応する音作りの幅の広さを実現する秘密はモード・スイッチに秘められている。モード・スイッチを押すごとにLEDの色がグリーン、オレンジ、レッドに切り替わり、サウンドのイメージを視覚的にわかりやすく表示する。クリーン/クランチ・チャンネルのグリーン・モードではプリアンプ回路がシンプルでストレートな状態となり、音量を上げても不要な歪みのないピュアなクリーン・サウンドが得られる。オレンジ・モードはビンテージ・マーシャルと同じ回路構成となり、クラシックなクランチ・サウンドを再現する。レッド・モードは80年代ヘヴィ・メタルの定番的なディストーションを作り出す。オーバードライブ・チャンネルのグリーン・モードは80年代マーシャルを極限まで歪ませたもので、オレンジ・モードは回路にさらにゲイン部を加え、豊かなサステインのリード向きの音が生み出せる。そしてレッド・モードはゲインをさらに加え、最も過激なディストーション・サウンドに設定されている。このようにモードごとにプリアンプ部の回路構成が切り替わるのが大きな特徴で、歴代のマーシャルの名機のサウンドを網羅し、複数のアンプを使い分けるような感覚で、特徴的なアンプ・サウンドを切り替えて幅広い音作りを実現している。
さらに画期的なのが、専用フット・スイッチによりチャンネルとモードの設定に加え、内臓デジタル・リバーブやエフェクト・ループのオン／オフ、2系統のマスター・ボリューム切り替えまで設定をプログラムし、4種類のサウンドを足元で切り替えることがきる点だ。使いこなし方を覚えれば、外部のエフェクターを使用することなく、アンプのみでの高次元な音作りとドラマティックなサウンドの変化を可能としている。幅広いニーズに対応する、考え抜かれた設計のアンプと言えるだろう。

仕様

■ギターアンプヘッド
■出力：100W
■プリ管：ECC83×4
■パワー管：ECC83×1、EL34×4
■フット・スイッチ付属
■寸法、重量：750×310×215mm、22kg

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