音楽歴史・偉人紹介ビートルズ編㉑

201508/11

音楽歴史・偉人

第二十一回ビートルズとは一体何だったのかをご紹介します。

ビートルズの音楽革命

今回も、前回のブルースの続きからまとめていきたいと思います！
「シ♭」が出てくるところがあります。「It’s been a hard day’s night」のあと、「And I’ve been working」の「working」の音程は「ソシ♭」です。「シ♭」の音が、一番高くて強い音になる。黒人音楽の癖ともいえるものですね。それ以外にも、「like a do-o-og」と落ちてくるところもブラックな筋回しですね。
「ルシール」の降下するメロディとほとんど同じです。
一方、サビの部分（When I’m home…）は、これと対照的です。音階的にも、感情のぶつけ方も学校歌唱ですね。「家に帰ってくると気分がよくなるんだ。君を抱きしめてね、tight, tight!」ブルースから一転、内容が明るい。メロディーラインも「ソシドー・ドシララ・シドレーレー」と上向きです。
そして、さっきも言いましたが、リズムは「tight」をつっこむようにして、半拍早く入る。
好きな人を抱きしめる時には、フライング気味に抱きしめるわけです。アリアのようにゆったりと舞うようにでもなく、演歌のように、半歩遅れて、腹に力を入れてからでもなく。
ロックンロールというのはリズム的に見てみると、食えるところはみんな拍を食っていくみたになノリがありますが、これがビートルズ現象の初期においては、すごく大きな魅力を発揮したんだと思います。
続けてもう一曲聴いてみて下さい。

ビートルズ「キャント・バイ・ミー・ラブ」(1964年4月、全米1位)

最初に来るサビの部分は「ドレミ歌」です。”Can’t buy me”の音は「ドミソ」。これで助走をつけて、love は「ラ―――アーヴ」と歌う。ここも音程は「ソーミー」です。元気がいいというか、アタックの強い歌い方ですね。リズム・ギターが聞こえますか？一緒に「ジャッ、ジャーン/ジャッ、ジャーン」と、裏拍で、下から弦を掻き上げるように弾いています。
サビ(コーラス)が終わって「ヴァ―ス」。「それで気分良くなるのなら、ダイヤの指輪を買ってあげよう」というくだり。音階が変わりました。階名で書くと、

　ソ　ソ　　ファミ♭　レ　ド　ド　ドシ♭ド　ソ　シ♭ド　ド
(I’ll) buy you dia-mond rings my friend, if it makes you feel all right

使用楽音は低い方から「ソ♭シド」。次に「レ」を無視して、「ド♭ミファ」をもう1グループと見る。どちらも「半音3つ＋半音2つ」という音程でできています。「レ」は重要じゃありません。極端なことを言えば、なくてもいい。Rings を「ミ♭」か「ド」で歌ってしまえばいいのです。ちょっと印象違いますか？そうは違わないですよね。こうすると「ソ♭シド♭ミファ」の5音が残る。その上にまた「ソ♭シド」が積みあがるという格好です。

「ソシ♭ドミ♭ファソシ♭ド」　
「ラドレミソラドレ」

この表記だと音が採りにくいですか？一音高い方にずらしましょうか。そうすると、「ラドレミソ」になりました。日本人にも、一番親しみやすい音の並びです。
「あんたがたどこさ」はこの音階でできています。「八木節」もそうです。
アメリカの古い民謡、たとえば「朝日の当たる家」などもおおくがこれなのです。ジャズやロックだと、この音階は、「ペンタトニック」の名で呼ばれ(「ペンタ」は5の意味)、リードギターでアドリブを入れる際には、この5音」でやるのがふつうです。
また1曲聴いてみましょう。後期のビートルズから「While My Guitar Gently Weeps」。この間奏のところ、スライド・ギターでペンタトニックのメロディを弾いているのはゲスト出演したエリック・クラプトンです。

さて今回はここまでにしたいと思います！次回も音源を参考にまとめていきたいと思います！
最近は音階など、音楽理論について書くことが多いですね。
皆様は音楽理論など、勉強したことはありますか？
リフレクトスタジオに来て、メンバー同士で理論について確認する、また知識を深め合うのもいいですね！