201507/23

ドラム

ドラムチューニングの基礎知識

今回はドラムセットチューニングの基礎知識についてご説明します。

ドラムチューニングの基本



チューニング、難しいですよね。
教本通りにやっても、それでいいのか悪いのか判断がつかないことも多いかと思います。
楽器はひとつひとつ音の鳴りが違いますし、ドラマーが求める音もまた様々で正解がひとつではないからです。
そもそも、チューニングボルトを回してヘッドを均等に締めること自体、簡単なことではありません。
マニュアル通りに、対角線上のチューニングボルトを少しずつ均等に締めても、それでヘッドの周りの音程がピタッと合う事はまずありません。
ヘッドのピッチに多少の凹凸があったにしても、全体として良く響くポイントに納まっていれば楽器は鳴るのです。
それが、ドラムという楽器の単純だけれども奥深いところでもあるのかもしれませんね!
参考:ドラムセットの機材紹介 メーカー別紹介編

つまるところ、チューニングにとって大切なのはバランスなのです。
それを作り出すために各ボルトを均等に締めていくのですが、最終的には叩いたときに心地いい音で鳴るかどうかが肝心です。
なので、たとえ均等な締めを崩すことになっても、必要に応じて微調整することが大切ですね!
このようにチューニングとはマニュアルどおりに作られるものではなくて、ドラマーの感性や耳による柔軟で臨機応変な調整が必要になるので、難しく感じるのかもしれません。



ドラムのチューニングというと、スネアを真っ先に思いつく方も多いかと思いますが、それはチューニングの基本として解読されることが多いためです。
確かに、スネアはドラムの中心的な役割を担う楽器ですが、実はチューニングに関していえばとても標準的とは言い難いのです。
同じチューニングでも、タムタムと比べてみるとかなり特殊で難しいです。
その要因としては、裏ヘッド(スネアサイド)の特殊性があります。
こんなに薄いヘッドを張るのはスネアだけです。
これが表ヘッドとバランスをとりながらチューニングする作業を難しくしているのです。
薄い裏ヘッドを叩いたときと表ヘッドを叩いたときは音質が違ってくるので音程を正しく判断するのは簡単ではありません。
裏ヘッドの音程をチェックするとき、強くたたきすぎるとヘッドに凹みができてしまうので、できれば指やマレットで軽くたたいてチェックするといいでしょう。
同じ理由で、裏ヘッドを早くシェルに馴染ませるために、いったん強めに張って後から少しずつ緩めていく裏ワザ的なチューニングも、初心者の方にはあまりおすすめできません。
薄い裏ヘッドは伸びやすくて、一度伸ばしてしまうと音にハリがなくなってしまうからです。
参考:ドラム奏法の基礎知識

スネアのチューニングを難しくしているもうひとつの理由に、スナッピーがあります。
これはドラムセットのなかで、スネアだけが取り付けられているパーツです。
これを裏ヘッドに密着させてざらざらした音を出すのですが、それが小気味いいキレのある音になるかどうかもチューニング次第となるのです。



一般的なチューニングとして、まずまっすぐヘッドをかぶせたらフープを装着してボルトを入れます。ボルトは指でできるところまで回し、そのあとはチューニングキーを使って少しずつ均等に締めていきます。
順番としては対角線上にあるボルト同士を決められた順序にしたがって締めていくのですが、ここまではどの教本にも書いてあることです。
教本には書かれていませんが、実は大半のプロドラマーは時計回りに締めることが多いそうです。対角線上に締めるのは仕上げの時だけ、というやり方です。
ですが、このやり方ではあまりグイグイ締めてはいけません。
一度に回す角度はせいぜい90度くらい。1~3週目は90度、4週目は45度、5週目は30度と小さくしていきましょう。
チューニングってやっぱり、けっこう繊細な作業ですね!

リフレクトスタジオのお部屋にはドラムセットの隣にチューニングキーも常設されています。
お好みの音程に仕上げて、気持ちの良い練習ができますよ!ぜひご利用ください。

今回はここまでにしたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。
次はドラムチューニングの基礎知識②

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