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201507/13
音楽歴史・偉人紹介 ビートルズ編⑧
第八回ビートルズとは一体何だったのかをご紹介します。
世界史で見るビートルズとは
今回も当時のアメリカでは何を聴いていたのかまとめていきましょう。
しかし19世紀のヨーロッパの人が、みんなベートーヴェンやシューベルトやヨハン・シュトラウスを聴いていたかというと、そんなことはありません。
交響曲や室内楽を聴くには、コンサートや舞踏会に足を運ぶ必要がありました。そういうところに入れたのは、身分が高かったり、お金持ちだったりする人だけです。
一般の人はどうでしょうか。もちろん歌ったり、踊ったりしていました。
教会で賛美歌を歌ったり、祭りで鳴り物に合わせて踊ったり。どの民族も、世代を超えて歌い継がれていく歌をたくさんもっています。
アメリカ人もそうです。ただアメリカという国は、特殊な成り立ちをしています。ヨーロッパの「ハズレ者」が海を渡って作った。
宗派が違って差別されたキリスト教徒。一攫千金を狙ってやってきた商人。南部では大農園ができて、その労働力として、アフリカ人が奴隷として連れてこられました。
貴族階級が音楽家を雇い入れて晩さん会や舞踏会を開いたりする文化はアメリカにはなく、ブルジョワ階級が正装してコンサートホールにきて、背筋を伸ばしてシーンとしたまま「芸術的」な音楽に耳をかたむけるという文化もなかなか育ちませんでした。しかも、アメリカの「建国者」である清教徒たちは、歌や踊りを嫌いました。
今から思うと嘘みたいですが、アメリカには長い事、世俗的な踊りや演劇を罪深い行いと考える伝統が生きていました。
前回、1950年代のアメリカの商業音楽を3つに分類しました。
単純に言い直しますと「市民のおしゃれ音楽」と「田舎の人が本音で楽しむ音楽」そして「黒人の野性味あふれる音楽」です。
19世紀はどうだったのでしょうか。「市民のおしゃれ音楽」というのはあったのでしょうか。結果的に言うと、ありました。徐々に作られていったのです。
アメリカがイギリスと独立戦争を戦って勝利したのは1770年代。それから50年くらいすると、東部の都市もある程度文化的になっていきました。
ヨーロッパからオペラが来たり、などもありました。
「埴生の宿」という歌を皆さんご存知ですか?原題が「Home Sweet Home」です。
これは1820年代に、イギリスから来た劇団が上演したイタリア風の歌劇のなかで歌われて広まった歌です。19世紀のアメリカの最大のヒット曲と言われています。
レコードもラジオもない時代に、歌はどうやって「ヒット」するのでしょうか。楽譜が売れたのです。歌詞と旋律とピアノ伴奏を五線紙に記した、2つ折りのシートです。
英語でシート・ミュージック(Sheet Music)と言います。これを買ってきて、家でお母さんがピアノを弾いて、娘たちが歌ったりしました。
お客さんをもてなすのには、とてもいいですね!良家の居間には縦型ピアノが置いてありました。家庭を美しいハーモニーで満たすのは、家庭婦人のたしなみでした。
19世紀のアメリカを通して。人々をもっともひきつけた音楽といえば、意外かもしれませんが、オペラのアリアなのです。
アメリカ中の町に、オペラハウスというのができました。
この時代は産業革命が進み、経済の規模が膨張します。
資本家、起業家が大活躍し、生活の安定したオフィスワーカーの数もぐんぐん増えますが、一方で、豊かさから見捨てられた人たちの数も急増します。
ヨーロッパから食うや食わずの貧民層が流れ込んできますし、南北戦争に敗れた南部は貧農だらけになっていきました。
工場も鉱山も労働条件は過酷でした。薄汚れた格好をした貧し人たちがいっぱいいたのです。
簡単にいうと」、19世紀は、階級を引き裂く力が強烈だったということです。
もちろんみんな「上」に行きたかったのです。ピアノがあって、ドイツやイタリアのゆったりと舞うような楽曲が響く「文化的」な生活がしたかったのです。
しかし人間はとても面白いですね。上品さと洗練を求める人は、その正反対のものを面白がってヤンヤの喝采をしたりします。
顔に炭を塗りたくって「トンマ」な黒人に扮した芸人が、バンジョー、フィドルといった「田舎の」楽器を使って演じるショーが、19世紀アメリカの最大のエンターテインメントでした。ミンストレル・ショー(Minstrel Show)と呼ばれます。
これもだんだん上品になっていくのですが、最初はとても過激でした。1843年にヴァージニア・ミンストレルズという4人組がやったショーの模様を描いた絵が残っています。
客は男性ばかりですが、舞台に上がっちゃって、まるで初期のロックンロールのライブみたいです。
今回はここまでにしたいと思います!
次回は「故郷の人々、歌の故郷」をテーマにまとめていきたいと思います!
ちなみに、上で出てきたピアノですが、クラシックを弾かれているのはとても魅力的ですよね。
リフレクトスタジオでは全部屋ピアノ(エレピ)が常設されているので、ピアノを持っていない方でも気軽に練習できますよ!
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