音楽歴史・偉人紹介ビートルズ編⑮

201507/28

音楽歴史・偉人

第十五回ビートルズとは一体何だったのかをご紹介します。

世界史で見るビートルズとは

伝説になっているエピソードがあります。成功した彼らが「ロイヤル・バラエティ・ショー」というテレビ番組の収録をしたときのことです。
会場のプリンス・オブ・ウェールズ劇場には、エリザベス女王をはじめ、女王の母君、マーガレット王女らが来ていました。
このとき曲の演奏を始めるにあたってジョンが言った言葉とは・・・
「安い席に座っている方は、手を叩いてください。そうじゃない席の方、宝石をジャラジャラさせるのはどうです？」
この発言はとがめられず、数日後にそのままテレビで流れました。
大英帝国の栄光が消え去ったあと、明るい未来を示してくれる4人のやんちゃな若者が、マスコミの大きな支持を得ていたことの証明ですね。
でも、このジョンの言葉は、今日の授業を締めくくるのにピッタリです。
英国の上級階級の人たちは、どのようにして富を手にしたのか、今日習ったことを思い起こして下さい。
ビートルズは、愛想はよくしていたけれど、野蛮人のように長い髪をして、太鼓の音で叫ぶタイプの音楽をやる、田舎っぺの若造です。
そういう連中の音楽に合わせて、女王様が宝石をジャラジャラさせる・・・
やっぱり、革命が起きたのです。この革命の様子を、音楽の授業を通して、耳で聴きとってみるという事を、次回、試みてみましょう。

ビートルズの音楽革命

‐ドレミの歌とドレミじゃない歌‐

さきほどのまとめは、23歳のジョン・レノンがステージでいった、ちょっととげのあるジョークで締めました。
「安い方の席のみなさんは手をたたいてください。残りの席の方々は宝石をジャラジャラさせてください」
これを皇太后様と女王様と王女様をふくむ、上流階級の人たちに向かって言ったのですね。
そのときのジョンの気持ちは、「ぼくらの階級の音楽が勝利したのだ。貴族さんたちも一緒にやろうぜ」ってことではなかったかと思うのですよ。
今日は最初に映画のシーンを抜粋します。
「タイタニック」のシーンです。1997年、日本でも大ヒットしました。
レオナルド・ディカプリオです。貧乏絵描き。ポーカーの賭けに勝って3等船室の切符を手にしました。
この女優はケイト・ウィンスレットといいます。上流社会の令嬢の役を演じています。船はアメリカへ向かいます。
タイタニック号の乗客は、階級によって異なる層のデッキに乗りました。上流階級のディナー・ルーム。高級ホテルというか、ほとんど宮殿ですね。
室内楽の楽団がいます。ヨハン・シュトラウスの調べです。
若者が令嬢に「本物のパーティを見せてやる」と言います。
シーン代わって下のデッキ。赤ら顔の人たちが騒いでいます。フィドルを弾いて、鳴り物を鳴らして、足を踏み鳴らして。
アコーディオンやバグパイプも出てきますね。
服装から察するところ、踊っている人々の出身はさまざまですが、このメロディは、アイルランドのものです。

時は1912年。アメリカにはヨーロッパの田舎から貧しい農民が大挙して押し寄せていました。
19世紀から通してみると、移民のなかで1つの大きな勢力をなしたのが、アイルランドの人たちです。
アイルランドはこの時代、まだイギリスの植民地で、宗教も違いますから、差別にも激しいものがありました。
彼らはまた、独特な歌と踊りをもっていました。アイルランドとは限りません。スコットランドもイングランドも、要するに、ヨーロッパ大陸の北西にある島国で何百年も前から歌われていた歌が、フィドルと一緒にアメリカ大陸に渡り、アメリカの農村・山村の民衆音楽形成の核になったというのが1つ、ポイントです。
しかし、この旋律、少し違うのです。何が違うのか、次回詳しくまとめていきたいと思います！
今回で第2章に入りました！たくさんの歴史を色々な角度から見てきましたね。
こうして歴史を振り返るのも勉強になり、そしてなにより楽しいと思います。
みなさまも、自分のバンドの歴史を、メンバーさんとスタジオ練習終わりに語ってみてはいかがでしょうか！
リフレクトスタジオでは快適なロビーをご用意していますよ！
色々な意見が出たりするかもしれませんね！