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201510/20
ザ・ローリング・ストーンズの魅力について①
今回はザ・ローリング・ストーンズの魅力について書いていきたいと思います。
ザ・ローリング・ストーンズ①
はじめに
2013年の7月、場所はイギリス、ロンドンのハイド・パーク。
1851年に世界初の万国博覧会としてロンドン万国博覧会が開催された場所でもあるこの王立公園に、巨大なステージ・セットが建てられていました。
世界的なロックンロール・バンド、「ザ・ローリング・ストーンズ」(以下、ザ・ローリング・ストーンズ=ストーンズ)は代表曲『スタート・ミー・アップ』をオープニングに公園を埋め尽くす大観衆の前に登場しました。
バンド・メンバーはヴォーカル:ミック・ジャガー、ギター:キース・リチャーズ、ギター:ロン・ウッド、ドラム:チャーリー・ワッツ。平均年齢70歳とは思えないパフォーマンスを見せつけ、同会場で2日間行われたライヴは大成功を収めたのでした。
場所は同じくして時は44年を遡り、1969年7月5日。ハイド・パークには25万人の聴衆が押し寄せていました。
この当時すでに60年代のアイドルのような時代を経て世界的に(少なくともイギリス中に)名を馳せていたストーンズが開催した大規模な無料コンサートに集まりました。
このコンサートはストーンズの創設者とも言われ、リーダー的な存在だったギタリストのブライアン・ジョーンズの追悼コンサートとして開かれていました。
この日の2日前、内部事情によりバンドを解雇されていたブライアンが、クマのプーさんの作者で知られるA・A・ミルンから買い取ったサセックス州のハートフィールドの自宅のプールの底で沈んでいるのが見つかりました。
この謎の死については自殺説、他殺説など諸説あるが、真相は分かっていない。(この事を題材にした映画も作られた)この時期、2年の間ライヴ・パフォーマンスを行ってこなかったストーンズにとっては自分たちの実力を改めて世間に知らしめる必要がありました。
バンドはブライアンの後釜としてメンバーに加わった当時20歳の若きギタリスト、ミック・テイラーを加えた新しいラインナップ(ヴォーカル:ミック・ジャガー、ギター:キース・リチャーズ、ベース:ビル・ワイマン、ドラム:チャーリー:ワッツ、そしてギター:ミック・テイラー)で今までバンドにおいて強い存在感を放っていたブライアンの空いた穴を埋め、メンバーの死ということによって悪くなったバンドのイメージを払拭しなければならなかったのである。よってこのハイド・パーク・コンサートは新ギタリストのテイラーのお披露目を目的としたコンサートの予定であったが、ブライアンの突然の死によって急遽追悼コンサートに変更されたのでした。
当日、印象的な(スカートみたい)白い衣装に身を包んだミック・ジャガーがステージへ上がるやすぐに観衆に静かにするように呼びかけ、パーシー・ビッシュ・シェリーの詩「アドネ」を亡くなったブライアンのために朗読した。そして生前ブライアンの好きだったジョニー・ウィンターの「I’m Yours And I’m Hers」でライヴがスタート、演出で大量の真っ白な蝶を解き放って…、という新メンバーと新曲を披露したこのライヴの内容についてはまた機会を設けて紹介したいと思います。かくしてこのコンサートの成功(?)を皮切りにバンドは大規模な北米ツアーを敢行したのでありました。
以上のような歴史的な大きなイベントを繰り返しながら1962年から現在まで50年以上活動してきた、史上最大のロックンロール・バンドとも評され、社会への影響や様々な問題を起こし、ロックンロールの象徴の1つとされてきたザ・ローリング・ストーンズ。
このバンドの創設から世界的に有名なっていく過程を時系列順に整理していきながら、なぜこのバンドが成功したのか、また最も活動的だった1960、70年代を中心に、リリースされた作品や敢行された様々なライヴ・ツアーについて、これから少しずつ私見を交えて考察していけたらと思います。
ちなみに私がストーンズに興味を持つきっかけになった作品は、先ほどちらっと記述した1969年の北米コンサートの様子を捉えたドキュメンタリー映画「ギミー・シェルター」、またそのツアーの演奏から収録した公式ライヴ・アルバム「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト!」です。
特に映画「ギミー・シェルター」は当時(60年代の終わりという時代の節目)の欧米の文化や音楽シーンが生々しく映されており、加えてストーンズの魅力もばっちり伝わって、その内容(後に「オルタモントの悲劇」と呼ばれる事件も含めて)に衝撃を受けたことが記憶に新しい。この2つの作品についても今後機会があれば内容を整理して紹介したいところではあるが、少しだけ。
まず共通して言えるのはこのツアーのセットリストのオープニングであったストーンズの最もポピュラーな代表曲「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の演奏。原曲よりも重々しくテンポもグッと落とした(ように聴こえるだけ?)アレンジであるのだが、この曲のリリースがテイラー加入以前のブライアン時代であり、当然ではあるが新しい解釈がなされているからだろう。イントロも大胆に省いて繰り返されるリフがいきなり始まる。ミック・テイラーの原曲を微かに意識したような(?)独特なフレーズがキース・リチャーズのリフに絡みつく。キースがGチューニングのカポ4という、後にキースとしてはお馴染みになるポジションで弾いているのにも注目。
この後は映画とライヴ盤とで見どころ、聴きどころが変わってくるのでまたにしようと思います。
ということでよろしければ続きは名古屋音楽スタジオ リフレクトスタジオにてぜひともお話ししたいです。
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