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201510/15
ギターやベースはどんな音の信号になるのか
バンドマンの皆さんは常日頃から、エレキギターやエレキベースなどに触れていらっしゃるかと思いますが、これらの楽器は音を電気信号として伝えていきます。
そうなると、システムを構築するには電気の知識が必要なシーンも出てきますよね!
今回は音に関する電気の基礎知識について、書いていきたいと思います。
ギターやベースはどんな音の信号になるのか
ギターやベースの弦を弾くと、それはどのように電気信号になるのか?
一般的なエレキギターやエレキベースを想定して考えていきましょう!
エレキギターやエレキベースは弦の振動をピックアップで電気の信号に変換します。
これは理科の授業などで取り上げられる「フレミングの法則」と呼ばれるものを利用しているのです。
皆さんは銅を巻いたコイルの中に、棒磁石を抜き差しすると電流が発生するという実験をしたことはありますか?
基本的に、エレキギターやエレキベースのピックアップはこの実験と全く同じ原理で電流を作り出しているのです。
ピックアップはコイルと磁石で作られていて、エレキギターやエレキベースの弦は伝導性がある(磁石に反応するということ)ので、弦が振動すると磁界が変化します。
これはコイルに対して磁石を抜き差ししているのと同じことになり、弦の振動に応じてコイルに電流が流れるという仕組みです。
その電流が楽器のジャックからシールドを通って、エフェクターやアンプに流れていくのです。
コイルを流れる電流は弦の揺れ幅や、弦の揺れるスピードによって変化していき、弦の揺れ幅は“音量”に、揺れるスピードでは“音の高さ”になります。
その電流をアンプで増幅してスピーカーに伝えると、スピーカーはその信号に応じて振動します。
周囲の空気が振動することで、空気の振動=音の形になり、弦の振動と連動した音となって耳に届くのです。
このプロセスの間に、ノイズが入ったり信号が伝わらなくなってしまったりするのを防ぐのが、システムを構築するうえでの第一目標となります!
電気の信号には、交流と直流という種類があり、これを知っておくことは結構大事です。
交流は、時間とともに、ある周期で電気の流れる方向が変化します。
時間が経過しても流れる方向が一定なものが直流です。
ギターやベースなどの音の信号はすべて交流で、直流は電離からの電流や、パワーサプライからエフェクターに供給される電流などとして使われています。
ギターの基準音440Hzは一秒間に440回周期的に変化(振動)しますので、これをピックアップで電気信号に変換すると440Hzの交流信号となるわけです。
また、一般家庭で使われるAC100Vの商用電源には50Hzと60Hzがあるのですが、これは一秒間に50回もしくは、60回、周期的に変化している交流電源なのです。
440Hzの音は、一秒間に440回振動するので、0.0023秒に一回振動していることになりますね!
ギターの弦で例えると、静止している状態から下側に弦が振れ、下がりきったところから次は反対方向である上側に向かって弦が振れます。上がりきったところから再び下に振れて、静止していた場所に戻ってきます。
これが振動一回分の弦の動きとなるのです。
一回の弦の振動に焦点を当ててみると、時間の経過とともに振動をしているということは、弦はどのあたりで通過しているのか、時間とともに変化しているということになりますので、それを知るために“位相”という考えを用います。
一回の振動を360度として考えます。静止しているところをスタート地点0度とすると、弦が下に振り切ったところが90度。下から戻って、静止していた場所を通過したところが180度。上に振れきったところが270度。再び静止していた場所を通過したところが360度となって、一周!といった感じです。
静止しているところから下側に弦が振れる説明をしましたが、静止している状態から上側に弦が振れる場合もあります。
この時の弦の振れは、下側に振れる場合に対して逆方向に振動するので、さっきとは電気の流れが逆になるのです。
逆向きに電流が流れるということは、一方の信号はもう一方の信号に対して逆転した位相ということになりますね!
これが一般的にいわれる逆相というものです。180度ずれて振動していることを言います。
簡単にいうと、ギターを上からピッキングした時と、下からピッキングした時とでは出力信号の位相が逆になって出力されるということなのです。
理論的には、ある信号に対して、同じレベルで逆位相の信号が足されると、信号が打ち消し合って、レベルが0、音がなくなってしまいます。
この原理は車など乗り物の騒音低域システムで応用されています。
難しいお話になりましたが、ギターやベースの仕組みを作るうえでも大事な考え方のひとつなので、位相という言葉は押えておくといいかもしれません!
楽器のしくみがわかると、練習もより一層捗るのではないでしょうか?
大きなアンプで、ご自慢の楽器を鳴らしにリフレクトスタジオへ是非お越しくださいね!
お待ちしております!
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